みやびブレンド

福岡県春日市という温かく優しい町で、音楽教室 Sounds Fun Music School と音楽の民間学童保育 おとわ を運営しながら、2人のちびちびモンスター(仮)を育てる35歳の音楽マニア。お外向けじゃなく“みやび”という人間性を知ってもらうブログを図々しく立ち上げちゃった次第。

ライバルは誰ですか?

先日、生徒さんに突如投げかけられた質問。

『先生、ライバルっています?誰ですか?』

 

答えは、父でしょうね。
いや〜ちょっと質問が難しすぎるけど、私にとって昔から腹が立つくらい父にはコテンパンにやられてきました。


高校でモーツァルトについて勉強して
もうなんかすっごい分かった気になっちゃって
走って家に帰ったら父がいたんでね。言ったんですよ。

モーツァルトについて、教えてあげよっか?」って。

 

 

父の専門分野は、法律。
音楽じゃないです、民法です。
ただ趣味は「クラシック音楽を宇宙まで愛する」みたいなところあるんで
並行して何故か音楽史まで理解している。

音楽聴くときにジャケット裏の裏まで爆読みはまぁスタ。
(私一度も読んだことないですごめんなさい)
そこに書いてある
作曲家だけでなく演者の背景や人生観も全部把握して
ときには涙を流しながら演奏に心酔する。


ちょっと困った父なんで、意地悪してやろうと思ってね。
モーツァルトについて、教えてあげよっか?」
これですよ、投げかけたんですよね。


そしたら0,1秒でノックアウトされました。
「みやびちゃん。発音が違いますよ。
そもそもヴォルフガング・アマデウスモーツァルトというのは1756年1月27日にオーストリアザルツブルクで生まれた古典派を代表する大作曲家なんて言われてますけどね、この音源を一度聴いていただきたいのだけれどそもそもそのry」


声をかけた相手を間違えた。
その後小一時間CDを聴かされ、表現の違いやモーツァルトの人生について論じられ…
気づけば夜ご飯の時間になってて全然おやつとか食べられんかったしそもそも早く制服脱ぎたかったしカバンだって部屋に置きたかったのに全然間髪入れんで喋るしおじいちゃんたちにただいまって言わないかんかったのにいやまぁそもそも帰って早々音楽史をぶつけてきた私がいけませんでした本当に申し訳ございませんでした。



それ以来、音楽史の授業で新しい分野をインプットしても
そっと心の中にとどめておくようになりました。ふふふ


毎日のように新しいCDをゲットしては
クラシックコレクションを増やす父。
実家に帰省するたび、
「みやびちゃん!何年と何年のベートーヴェンのこの演奏聴き比べてみて!すごいんだから!持って帰って!今日持って帰って感想聞かせて!すぐよ!聞いて!早く!ねえ!」
と目をキラキラ輝かせて話してくれる父。


敵わない。



でも。負けたくない人がいるうちは最強に頑張れる。

いつか父を論破してやろうと目論見、日々勉強を続けるみやびであった。(ホントか)