みやびブレンド

福岡県春日市という温かく優しい町で、音楽教室 Sounds Fun Music School と音楽の民間学童保育 おとわ を運営しながら、2人のちびちびモンスター(仮)を育てる35歳の音楽マニア。お外向けじゃなく“みやび”という人間性を知ってもらうブログを図々しく立ち上げちゃった次第。

苦しいことは、いつか忘れてしまう。

良くも悪くも。
忘れるんです。忘れられるんですね、人は。

例え完璧に忘れられなくても明らかに薄くなっていく。
日常が重なっていくたび
少しずつ、少しずつ。


そんなことを痛感するのが、今。
なぜ半年以上間を空けて今ブログを書いているのか。
やっっとiPadをカタカタ触って
自分語りができる環境になったからです。


その環境というのが
リビングに家族が集合して寝るこの「夏」のことです。

リビングにベッドマットを運んできて
空調の効いてる場所で犬と一緒に寝る。
そうすると普段リビングに置いているiPad
カタカタ触ってお仕事をしていても
別の部屋に行って作業をするわけではないので
「寂しい!」と子どもたちから怒られることもなく
気付けば寝息を立てています。


我が家では毎夜
子どもたちが気持ちよく寝られるように
睡眠用BGMを朝まで流しているので
リビングでも同じように流してあげて
それを聞きながら
こうやって一息ついて
「これからの事」や「これまでの事」に
思いを馳せられるワケです。


そこでふと思い出すのが
毎日、まだ幼い我が子の世話を
2時間おきにしなければいけなかったあの頃。


同じように
睡眠用BGMを流しながら
ホニャホニャ泣いて私を求める我が子のおむつを変えたり
ミルクを寝ぼけながら調合して飲ませてあげて
40分かけて飲み終えた
たった60mlのミルクの瓶を置いて
今度は寝付くまで立ってゆらゆらゆらゆら…
揺らしてもなかなか眠ってくれなくて
立ったままフラフラと
寝落ちしそうになることも。

スーッと寝ついて「やった!」と思っても
すぐベッドに下ろすとまた目を覚ますので
そのまま揺らして完全に脱力するまで20分ほど待って
無事にベッドに着陸させたらガッツポーズ。


それから哺乳瓶を洗って煮沸消毒して
次のミルクの準備を終わらせてもう一度お布団に入ると
どんなに長くても「3時間おき」だから
既に2時間半とか経過してて
いやいや30分しか寝れない。とか全然ザラで。


特に長男は
ねんねは苦手。
おむつはちょっとでも気持ち悪いから泣きます。
ミルクはゆっくりゆっくり眠りながら。
基本背中スイッチばっちし☆
みたいな赤ちゃんだったから
大袈裟じゃなく最初の1ヶ月は
ほぼ無睡眠。


ちょっと辛すぎて
「ぬぉわーーーーー!溺れるほど寝たぃぁああああ」
なんてツイートしたこともありました。



なのに。


なのに!
あの頃途方に暮れながら
ボロボロの体で赤ん坊をゆらゆら揺らしながら
聞いていたあのBGMを今、目の当たりにしても

思 い 出 せ な い っっっっ


あの辛さを、思い出せない!!!!怖っっっっ


「一生この呪縛からぬけだせないのでは」
「私はもうベッドで朝まで気持ちよく眠ることはないのだな」
「世界で今、私は1人だ…」
「このBGMは生涯忘れねえっ辛くて死にそうな今を刻印してやるぅ!」
なんて思って涙したあの頃の臨場感がっっっっ


なぁあああいっっっっ



ああ。いい音楽ですね(ほっこり)
ってな感じよ。
当時一緒になってギラギラ血走っていた夫も
先ほどBGMを流した瞬間
「いや〜懐かしいなあ♪魚可愛いな〜」
とか言いながら寝ましたね。


恐ろしい。

とてつもなく苦しくて
孤独で、しんどくて
不安で、やるせなかったはずなのに。


そんな気持ちは忘れて
「あ〜この和音、九度が入っておっしゃれぇ〜」
とにっこりしながらブログを書き始めたんです。


でも先ほどのブログはそのことすら忘れて
違う内容を更新しちゃったから
そもそもなぜ今ブログを書いているのか
残したくてもう一つ書きました(笑)


そう。
苦しいことは、きっと忘れられる。
楽しいことがいっぱいいっぱい、埋めてくれる。

だから、大丈夫だよ。


4年前の私。
頑張っているあなたの毎日は少しずつ報われる。
腕の中で眠る赤ちゃんは
次第に手足が強くなりやがて歩くようになり
今では私の手を離れて
スーパーのカートを引いている。

眠れなくて悲しいだろうけど
今ではSwitchでどうぶつの森をしてから眠れるくらい余裕があるよ。

その赤ん坊が
わたしたち夫婦と一緒に過ごしてくれるのは
本当に想像以上に一瞬だから
苦しい中で、楽しんで。

そして大きくなってゆく我が子を
全力で愛しんで。
感謝、感謝、感謝。
奇跡の積み重ねに感謝。